キーボードの掃除|キーキャップを外して洗う手順
キーの隙間にたまったほこりや、表面の手あかは、キーキャップを外すと根元から落とせます。外せるキーボードかどうかの見分けから、洗って元に戻すまでを順番に説明します。
要点:キーキャップを外して洗うのは、メカニカルキーボードのようにメーカーがキーキャップの取り外しと水洗いを認めている機種だけにします。外す前に配列の写真を撮り、洗ったキーキャップは中まで乾かしてから戻します。
外して洗えるキーボードか見分ける
キーキャップを外せるかどうかは、キーの下の作りで決まります。メカニカルでも、キーキャップの軸の形や固定方法は機種によって違います。また、取り外せても水洗いできるとは限りません。先にメーカーの清掃手順で、取り外し・洗浄の両方が可能かを確認します。静電容量方式などにも、メーカーがキーキャップの取り外しを案内している機種があります。
一方で、ノートPCのキーボードや薄型のパンタグラフ式は、キーの下に細い樹脂の部品が組み合わさっています。この部品は外す時に折れやすく、戻す向きも分かりにくいため、キーキャップを外す掃除には向きません。表面を拭く、隙間のほこりを飛ばす、までにとどめるのが安全です。
| キーボードの種類 | キーキャップを外す掃除 | 代わりにできること |
|---|---|---|
| メカニカル | 取り外し・水洗いの両方をメーカーが認める場合だけ | – |
| パンタグラフ・ノートPC | 向かない | 表面を拭く、隙間をブラシでなでる |
| メンブレン(一体型のキー) | 機種によって違う | 表面を拭く |
メーカーによっては、キーキャップの取り外しを保証の対象外としている場合があります。手順はメーカーのサポートページで先に確かめてください。
始める前に用意するものと準備
準備で大事なのは、道具よりも「元に戻せる状態を残すこと」です。英語配列と日本語配列ではキーの形が違い、同じ列でもキーキャップの高さが段ごとに違う作りもあります。外す前に、真上からキーボード全体の写真を撮っておくと、戻す時に迷いません。
- キープラー(キーキャップを引き抜く道具。付属していることがあります)
- 洗い桶やボウル、目の細かいネットや水切りかご
- 台所用の中性洗剤
- 柔らかいブラシ(使い古しの歯ブラシでも代わりになります)
- 乾いたタオル
有線ならケーブルを抜き、無線なら電源を切ってから始めます。電池式は電池も外しておくと、作業中にキーが押されて文字が入ることもありません。
キーキャップの外し方
取り外し可能な機種では、指定のキープラーを使い、メーカーの手順に沿って引き抜きます。斜めに引くと軸に余計な力がかかるので、ゆっくり垂直に抜くのがこつです。外れない時は力を増やさず、手順と対応工具を確認してください。
長いキーは外さなくてもよい
スペースキー、Enter、Shift、Backspace などの長いキーには、キーの左右を水平に保つ金属の棒(スタビライザー)が付いています。外すと棒がキーキャップの裏から外れ、戻す時に手間がかかります。汚れが目立たなければ、長いキーはそのまま残し、表面を拭くだけで十分です。
外したキーは並べて置く
外したキーキャップをひとまとめにすると、戻す時に写真と見比べる手間が増えます。列ごとにタオルの上へ並べておくと、乾かす時もそのまま使えます。
洗い方と乾かし方
水洗いが認められているキーキャップは、メーカーが指定する水温と洗剤で洗います。中性洗剤を薄めた水を使う案内もありますが、すべての素材や印字に使えるわけではありません。柔らかい道具で汚れを落とし、指定の手順ですすぎます。本体は水に入れません。熱いお湯や食器洗い機、ドライヤーの温風は、樹脂の変形や印字のかすれにつながるおそれがあるため避けてください。
乾かす時は、裏の差し込み口から水が抜ける向きに並べます。表面が乾いて見えても、差し込み口の奥に水が残っていることがあります。水が残ったまま戻すと、スイッチ側に水分が移ります。乾燥にかかる時間を一晩などで決めず、メーカーの案内に従い、中まで完全に乾いてから戻します。
本体の掃除と元に戻す手順
キーキャップを外すと、スイッチの間の板が見えます。ここは水で洗わず、メーカーが認めるブラシやブロワーなどでほこりを取り除きます。エアダスターを使ってよいかも先に確かめます。エアダスターは缶を傾けると液が出る場合があるので、缶の説明に従って立てたまま使います。拭き掃除に消毒用のアルコールを使ってよいかは、メーカーの案内で確かめてください。
戻す時は、撮っておいた写真を見ながら、キーキャップを軸の真上に置いて押し込みます。押し込んだあと、すべてのキーを一度ずつ押して、引っかかりや戻りの悪いキーが無いかを見ます。最後に PC につなぎ、メモ帳などで全部のキーが入力できるかを確かめれば完了です。
洗ったあとに汚れをためにくくする
きれいにしたあとは、汚れをためない使い方に切り替えると、次の大掃除が軽くなります。キーボードの上で食べ物をつままない、使わない時は上から布をかけておく、週に一度ほどブラシでキーの隙間をなでる、の3つだけでも、隙間に入るほこりや食べかすの量は変わります。
手あかによるべたつきは、手を洗ってから使うだけでも出にくくなります。表面を拭く時は、乾いた布か、固く絞った布を使います。濡れた布でそのまま拭くと、水分がキーの隙間から中へ入ることがあるので注意してください。キーキャップの素材によっては、使ううちに表面がつるつるに光ってくるものもあります。これは汚れではなく摩耗なので、洗っても元には戻りません。
よくある質問
Q. どのくらいの間隔で洗えばよいですか?
決まった間隔はありません。キーの隙間に糸くずが見える、表面がべたつく、と感じた時が目安です。ふだんはブラシでなでる程度にしておき、年末などの節目にまとめて洗うと手間が少なくなります。
Q. 印字がかすれてしまいました。
表面に印刷した印字は、こすり洗いで薄くなることがあります。印字の作り方はキーキャップの素材や加工で違うため、気になる場合はキーキャップごとの交換を考えてください。
Q. 洗剤の代わりに除菌シートで拭いてもよいですか?
除菌シートには、アルコールなどの成分が含まれている物があります。キーキャップの素材や印字によっては、白っぽくなったり印字が薄くなったりする場合があるので、使ってよいかはメーカーの案内で確かめてください。迷う時は、水で固く絞った布で拭くのが無難です。
Q. 掃除のあとに反応しないキーがあります。
まず電源を切って接続を外し、水分が残っていないか確認します。湿り気がある時は通電をやめ、メーカーへ相談してください。水分がなく、メーカーが取り外しを認める機種なら、キーキャップが周囲に干渉していないかを確認します。それでも反応しない時は、反応しない時の対処の記事で接続や設定を確かめてください。


