キーボードの高さと角度|チルトスタンドは立てるべきか

キーボードの高さと角度|チルトスタンドは立てるべきか

キーボードの裏にある小さな脚を、なんとなく立てたまま使っていませんか。脚を立てるかどうかで、キーボードの奥側の高さと、打つ時の手首の形が変わります。どちらが正しいかではなく、手首の形を見て決める方法を紹介します。

要点:脚を立てると奥の段のキーが近く見やすくなる一方で、手首が上に反りやすくなります。打っている時に手の甲と前腕がまっすぐに近いかを鏡や写真で見て、反っているなら脚を寝かせる、椅子や机と高さを合わせる、の順で見直します。パームレストは手首を押し付ける台にしないよう注意します。

チルトスタンドとは

チルトスタンドは、キーボードの裏の奥側に付いている折りたたみ式の脚です。立てるとキーボードの奥が持ち上がり、手前に向かって下がる傾きがつきます。2段階で高さを変えられる物や、脚が付いていない薄型のキーボードもあります。

脚は、使う人が好みで立てたり寝かせたりするための部品です。前に使っていたキーボードの癖で、理由を考えずに立てたままにしていることもあります。脚1本で手首の形が変わるので、一度見直してみる価値があります。

立てた時と寝かせた時の違い

状態 よい所 気になる所
脚を立てる 奥の段(数字やファンクションキー)が手前に寄り、見やすく押しやすい 手首が上に反りやすい。キーボード全体が高くなる
脚を寝かせる 手首を反らさずに打ちやすい。キーボードが低くなる 奥の段が遠く感じることがある

手首が上に反った形で長く打ち続けると、手首の上側やひじまわりがこわばると感じる人がいます。一方で、キーを見ながら打つことが多い人は、脚を立てた方が文字を探しやすいと感じることもあります。どちらにも理由があるので、決め手は自分の手首の形です。

キーボードの種類でも効き方が違う

薄型のキーボードは本体が低いので、脚を立てても全体の高さはそれほど上がりません。本体に厚みがあるメカニカルキーボードでは、脚を立てると奥がさらに高くなり、手首の反りが大きくなりやすくなります。同じ「脚を立てる」でも、キーボードの厚みによって手首への影響が変わる点は覚えておいてください。

また、脚は2本でキーボードの奥を支えているだけなので、強く打つと脚のある側がわずかに揺れる機種もあります。揺れが気になる時は、脚を寝かせて本体の底全体で机に置く方が安定します。

手首の形で決める見分け方

ふだんどおりに文章を打ちながら、横からスマホで写真を撮ってみてください。見るのは、前腕から手の甲にかけての線です。

  • 前腕と手の甲がほぼまっすぐにつながっている
  • 手首のところで、手の甲が上に折れている
  • 手首が机やキーボードの手前の縁に押し付けられている

まっすぐに近い姿勢は調整の目安ですが、写真だけで負担の有無までは判断できません。手の甲が上に折れているなら、脚を寝かせてもう一度撮ってみます。脚を寝かせても折れている場合は、キーボードそのものが手の位置に対して高すぎることが考えられます。手首が縁に押し付けられているなら、角度よりも高さの問題です。

角度だけで直らない時の手当て

パームレストは休む時の支えとして合わせる

メカニカルキーボードのように本体に厚みがある物は、脚を寝かせても手前の縁が高く、手首を反らさないと指が届かないことがあります。パームレストを使う場合は、キーボードの手前の縁と高さ・傾きを合わせます。入力中は手を自由に動かし、台へ押し付けないようにします。休む時は手首そのものではなく、手のひらの付け根を支えます。高さが合わない台を足すより、先に椅子やキーボードの高さを見直してください。

椅子と机の高さを見直す

キーボードの角度を変えても違和感が残るなら、ひじの高さと机の高さが合っていない場合があります。肩の力を抜いて腕を下ろした時、ひじの高さとキーボードの高さが近いと、手首を曲げずに打ちやすくなります。椅子を上げて足が浮くようなら、足置きで床の高さを補います。

薄いキーボードに替える

どうしても手首が反る場合は、本体が薄いパンタグラフ式などに替えると、そもそもの高さが下がります。打ち心地の好みと合わせて考えてください。

ノートPCで外付けキーボードを使う時の角度

ノートPCを台に載せて画面を目の高さに近づけ、外付けのキーボードで打つ使い方があります。画面を見るための台と、打つためのキーボードを分けると、首と手首の両方の形を整えやすくなります。ただ、台に載せたノートPCの手前に外付けのキーボードを置くと、キーボードがノートPCの台にぶつからないよう奥に寄せがちになり、腕が前に伸びた形になることがあります。

この場合は、ひじを無理に前へ伸ばさず打てる高さに、外付けキーボードを合わせます。前後の置き場所は机全体の配置とあわせて考えます。脚を立てるかどうかは、そのうえで手首の形を見て決めます。台に載せていたノートPCのキーボードを直接打つ時は、本体ごと傾いているため、手首が大きく反ることがあります。打つ時間が長い日は、台から下ろすか、外付けのキーボードを使う方が手首への負担は小さくなります。

角度を変えたら、短く試して比べる

角度や高さを変えた直後は、慣れていないためにかえって打ちにくく感じることがあります。短い作業で、手首が反らないか、力まず打てるかを比べます。痛みやしびれが出る設定を、慣れるために我慢して続けないでください。違和感が強ければ作業を休み、設定を見直します。試した組み合わせと感じたことを短くメモしておくと、あとで比べる時に迷いません。

手首や腕に痛みが続く場合は、置き方の工夫だけで済ませず、医療機関に相談してください。この記事で紹介しているのは、打ちやすさを整えるための置き方の見直しです。

よくある質問

Q. 結局、脚は立てない方がよいのですか?

一律には決められません。写真で手首の形を見て、反っていないなら立てたままでかまいません。反っているなら寝かせる、という順番で決めてください。

Q. 手前を高くする逆向きの傾きもありますか?

手前側を持ち上げる台や、そうした角度に対応した機種もあります。慣れるまで打ちにくく感じることがあるため、試せる環境があれば試してから決めると安心です。

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