画面の縦横の比率|16:9・16:10・21:9(ウルトラワイド)の選び分け
同じ「27インチ」でも、縦横の比率が違えば、画面の形も一度に見える範囲も変わります。インチの数字だけで比べると見落としやすい、比率の選び方をまとめます。
結論:迷ったら、動画もゲームも作業もこなしやすい16:9が無難です。文書や表で縦の行を増やしたいなら16:10、横に長いタイムラインや複数のウィンドウを並べたいなら21:9が候補になります。
比率の数字は「横:縦」
16:9は、横が16に対して縦が9の割合という意味です。数字の左が横、右が縦です。モニターの仕様表では、解像度(横と縦の画素の数)から比率を確かめられます。
| 解像度の例 | 計算 | 比率 |
|---|---|---|
| 1920×1080 | 1920÷1080=約1.78 | 16:9(16÷9=約1.78) |
| 2560×1440 | 2560÷1440=約1.78 | 16:9 |
| 1920×1200 | 1920÷1200=1.6 | 16:10(16÷10=1.6) |
| 2560×1600 | 2560÷1600=1.6 | 16:10 |
| 2560×1080 | 2560÷1080=約2.37 | 21:9と呼ばれる(21÷9=約2.33) |
| 3440×1440 | 3440÷1440=約2.39 | 21:9と呼ばれる |
横の画素の数を縦の画素の数で割ると、横が縦の何倍かが分かります。21:9と呼ばれるモニターは、実際の割合が21:9ちょうどではないものもありますが、売り場ではまとめて「21:9」「ウルトラワイド」と書かれています。
16:9|何にでも合わせやすい標準の形
16:9の映像を、縦横の比率を保って16:9の画面いっぱいに表示する場合は、比率の違いによる黒い帯が出ません。ただし、映画や縦向き動画など、映像の比率は作品ごとに違います。映像自体に帯が含まれる場合もあるため、動画配信なら必ず余白が消えるわけではありません。
16:9を基準に、必要なサイズや解像度、リフレッシュレートを絞ると条件を整理しやすくなります。特に用途を決めていない人や、PCとゲーム機を両方つなぐ人には、まず16:9を基準に考えることをすすめます。
16:10|縦に少し長いぶん、作業がはかどる
16:10は、16:9より縦が少し長い形です。同じ横幅の画素の数なら、縦に表示できる行が増えます。たとえば1920×1080と1920×1200を比べると、縦の画素の数は1200−1080=120多くなります。表示の拡大率やアプリの設定が同じなら、縦に使える領域が増えます。文書、表計算、プログラムのコードなど、上下に長い内容を扱う作業で効いてきます。
ノートPCの画面にも16:10が使われている機種があります。ノートPCと同じ比率の外部モニターにすると、画面を複製(ミラーリング)した時に余白が出にくくなります。一方、16:9の動画を表示すると、上下に細い黒い帯が出ます。動画を見る時間が長い人は、この帯が気になるかどうかで判断してください。
21:9|横に広く、2画面を1枚にまとめる発想
21:9のウルトラワイドは、16:9をそのまま横に引き伸ばしたような形です。1枚の画面に、ウィンドウを横に2つ、3つと並べられます。モニターを2台並べると真ん中にできる枠の切れ目が無く、横に長い表や動画編集のタイムラインを一続きで見られます。
PCの側には、画面を左右や上下に分けてウィンドウを並べる機能があります。Windowsでは、ウィンドウを画面の上の端や左右の端に寄せると、並べ方の候補が出ます。Macでも、ウィンドウの左上の緑のボタンにカーソルを合わせると、並べ方を選べます。横に広い21:9では、この機能で2つや3つのウィンドウを並べると、広さを生かしやすくなります。
気をつけたい点もあります。
- 映像の帯:16:9の動画を表示すると、左右に黒い帯が出ます。画面と映像の実際の比率が合い、アプリの表示設定も対応していれば、画面いっぱいに表示できます
- ゲームの対応:ゲームによっては21:9の表示に対応しておらず、左右に帯が出たまま遊ぶことになります。ゲーム機は16:9で出力するのが基本です
- 机の幅:同じインチ数でも、21:9は横幅が長くなります。置く前に、机の幅とスタンドの奥行きを測ってください
インチの数字は「対角線の長さ」で比べている
モニターのインチは、画面の対角線の長さです。対角線が同じでも、比率が違えば横幅と高さが変わります。横に長い比率ほど、同じインチでも高さは低くなります。
そのため、比率の違う画面どうしでは、インチ数が大きいほうが縦にも大きいとは限りません。仕様表に書かれた「本体の幅」「画面の高さ」で比べると、実際に置いた時の大きさを想像しやすくなります。
用途から比率を選ぶ早見表
| 主な用途 | 合う比率 | ひとこと |
|---|---|---|
| 16:9の動画を見る | 16:9 | 比率の違いによる余白を避けやすい |
| ゲーム機で遊ぶ | 16:9 | ゲーム機の出力に合う |
| 文書・表・コード | 16:10 | 縦の行が増える |
| ノートPCとの複製表示 | ノートPCと同じ比率 | 余白が出にくい |
| 動画編集・横に長い表 | 21:9 | 一続きで見られる |
| ウィンドウを横に並べる | 21:9 | 枠の切れ目が無い |
比率を変えても、文字の大きさは別の話
比率を選ぶ時に混同しやすいのが、文字の見やすさです。文字の見かけの大きさには、画面の大きさと解像度の組み合わせ(画素の細かさ)、OSの拡大率、アプリの文字設定が関わります。同じ拡大率で同じ大きさの文字を表示するなら、画素が細かい画面ほど文字は物理的に小さく見えます。
たとえば、21:9の画面にしたら文字が小さくなった、という場合、比率だけで原因は決まりません。画素の細かさと表示の拡大率を確認します。比率で作業のしやすさを選び、解像度と画面の大きさで文字の見やすさを選ぶ、と分けて考えると整理しやすくなります。
比率の違う画面を2台並べて使うこともできます。ただし、画素の細かさや表示の拡大率が違うと、ウィンドウを画面の間で動かした時に、大きさが急に変わって見えることがあります。2台目を選ぶ時は、比率に加えて画面の高さと画素の細かさ、拡大率も見ておくと、並べた時の違和感が少なくなります。
比率は買ったあとに変えられません。迷う時は、店頭で同じ画面を見比べるか、ふだんの作業の画面を思い浮かべて、上下と左右のどちらに余白を感じているかを考えると、選ぶ手がかりになります。


