外付けSSDが遅い時の原因|ケーブル・ポート・規格を順に確かめる
外付けSSDが認識はされているのに、思ったよりコピーが遅い。この記事は、そんな「つながっているけれど遅い」状態だけを扱います。原因はひとつとは限らないので、手間の少ない順に1つずつ確かめていきます。
確かめる順番:1. 本当に遅いのかを測る 2. ポートを替える 3. ケーブルを替える 4. PC側の端子の規格を調べる 5. 熱を疑う 6. ファイルの数を疑う。1つ変えるたびに、同じファイルで測り直すのがコツです。
最初に「同じファイル」で測る
「遅い」と感じた時に、いきなりケーブルを買い替えるのはおすすめしません。何が原因かわからないまま替えると、直ったのか、たまたま速く感じただけなのか区別がつかないからです。
まず、測るためのファイルを1つ決めます。手元の動画など、内容を控えてあるファイルを使います。大きさに一律の基準はなく、普段遅いと感じる作業に近いものを選びます。これをPCから外付けSSDへコピーして、終わるまでの時間を時計で測ります。以後、ポートやケーブルを替えるたびに、同じファイルで同じ向きのコピーをして比べます。
比べる相手は、製品の仕様に書かれた最大の速度です。ただし、この数字は条件のよい時の値なので、そのまま出ることは期待しないでください。まずは「以前、同じ条件でコピーした時より遅いか」「つなぎ方を変えると所要時間が変わるか」を見ます。最大速度との差だけで、正常か故障かは判断できません。
手間が少ないのはポートの差し替え
次に、PCの別のUSBポートにさし替えます。同じPCでも、ポートごとに対応する規格が違うことがあります。古いPCやデスクトップの前面の端子では、USB 2.0にしか対応していないポートが混ざっている場合があります。USB 2.0のポートにつなぐと、SSDの速さとは関係なく、USB 2.0の上限で止まります。
USBハブやモニターのUSB端子を通している場合は、いったん外してPC本体のポートに直接つなぎます。ハブの中の規格が古い、ほかの機器と帯域を分け合っている、といった理由で遅くなることがあるためです。直接つないで速くなれば、ハブを含む接続経路が影響している可能性があります。
ポートの見分けは、端子の近くの印や、PCの仕様表で確かめられます。印の意味はメーカーによって違うので、仕様表(メーカーのサポートページ)で確かめてください。
ケーブルは見た目で選ばない
ポートを替えても変わらない時は、ケーブルを疑います。USB Type-Cのケーブルは、端子の形が同じでも、中身の規格がケーブルによって違います。スマホの充電用に付いてきたケーブルの中には、データの通信がUSB 2.0までのものがあります。これを外付けSSDに使うと、SSDもPCも速い規格に対応しているのに、ケーブルのところで遅くなります。
いちばん手早い比べ方は、外付けSSDに付属していたケーブルに戻して測ることです。付属のケーブルで速くなれば、原因は使っていたケーブルです。別のケーブルを買い足す時は、パッケージや仕様に書かれたデータ転送の規格を見て選んでください。「急速充電対応」は電気の話で、データの速さとは別です。
長いケーブルや、変換アダプターを重ねたつなぎ方も、速度が落ちたり、つながりが不安定になったりする原因になります。測る時は、短い付属ケーブル1本でつないだ状態を基準にすると比べやすくなります。
PC側の端子の規格を仕様表で確かめる
ポートもケーブルも替えたのに変わらない場合は、PC側の端子の規格が上限になっているかもしれません。たとえば、外付けSSDが10Gbpsの規格に対応していても、PC側の端子が5Gbpsまでなら、5Gbpsの範囲でしか動きません。これは故障ではないので、ケーブルやSSDを替えても速くなりません。
PCの端子の規格は、PCのメーカーのサポートページにある仕様表で、モデル名から調べられます。OSの画面だけで対応規格を判断しにくい場合も、メーカーの仕様表とサポートを優先して確認してください。
| どこが上限か | 確かめ方 | 直し方 |
|---|---|---|
| ポート | 別のポートで同じファイルを測る | 速い規格のポートにつなぐ |
| ハブ | PC本体に直接つないで測る | 直接つなぐか、規格の合うハブにする |
| ケーブル | 付属ケーブルで測る | データ転送の規格を見て買い直す |
| PC側の規格 | PCの仕様表を見る | PCの上限として受け入れる |
最初は速いのに途中から落ちるなら、使用環境を記録する
コピーの始めは速いのに、しばらくすると急に遅くなる。この形なら、ケーブルやポートより、SSDの中の事情を疑います。
ひとつは熱です。温度が上がると、SSDが自分で速度を落とす仕組みを持つ製品があります。本体を触って熱い、布やバッグの上に置いている、という時は、平らで風の通る場所に置き直して測ってみてください。
途中から遅くなる場合は、どのファイルをどちら向きにコピーしたか、始めてからどのあたりで変化したか、置き場所を変えると結果が違うかを記録します。遅くなったという現象だけで熱と断定せず、製品の説明と照らしてメーカーに相談すると、原因を伝えやすくなります。
ファイルの数が変わると比較条件も変わる
最後に、コピーしている中身を見直します。写真や書類のように、小さいファイルが何千、何万とあるフォルダは、合計の容量が同じでも、大きなファイル1つより時間がかかります。ファイル1つごとに、作る・閉じるといった処理が入るためです。ファイルの数による差も考えられるため、この現象だけでSSDの不調とは断定できません。
小さいファイルをまとめて運ぶ場合も、ファイルをまとめる処理自体に時間がかかるので、手間まで含めて比べてください。最初に決めた「測るためのファイル」が大きなファイル1つなら、この影響を除いて比べられます。
まとめ
外付けSSDが遅い時は、測る、ポート、ケーブル、PC側の規格、熱、ファイルの数の順に、1つずつ変えて同じファイルで測り直します。どこかを変えて速くなれば、その変更に関係する経路を調べます。変わらなくても正常とは断定できません。コピー元の読み出し、空き容量、同時に動くソフト、本体の不調などもあるため、以前より遅い状態が続くならデータを控え、結果を添えてメーカーへ相談してください。
そもそもPCに認識されない、途中で切れる、という場合は外付けSSD/HDDが認識しない・読み込めないときの対処を、遅さが前と比べて急に出てきた場合は外付けSSD/HDDの寿命・故障もあわせて確かめてください。

